宅配業まで崩壊してしまうと大変なことになってしまいます。  商品や宅配サービスの価値を正しく評価し、適正な価格設定をして事業を継続していきましょう!


新型コロナウイルス特別措置法に基づく全国への緊急事態宣言が延長されたことにともない、都市圏では、外食ができなくなった人が「Uber Eats(ウーバーイーツ)」という、料理を宅配する新しいサービスを利用しているようです。

また、買い物がしづらくなったことで「お取り寄せ」需要が増えており、宅配業者は日常的な人手不足とも重なり、とても深刻な状況になってきているようです。


このブログでも「お取り寄せ」について以前書きましたが、特に大手のショップサイトでは「送料無料」の価格設定でなければ買ってもらえず、結果として過度の価格競争に巻き込まれてしまい、「まったく売れないので出品料さえも回収できない」とか「そこそこ売れてはいるが、利益が増えていかない」というご相談がたくさんあります。


大手ショップサイトの「送料無料」という表示の実態は「送料込み」がほとんどであり、その送料はメーカーや出品者、または買う側が負担していることをみんなが薄々わかっていたたものの、そのことが「楽天市場の送料負担問題」で明るみに出てきました。

おまけに、「廉価品に高い送料を加えた『送料無料商品』」もあることなど、別の問題まで知ることになってしまいました。


私は、いわゆる「地域特産品」は、大手メーカーに見られる「薄利多売」の戦略を選択すべきではないとアドバイスしています。

自社のホームページで、企業理念、商品・サービスのコンセプトや特徴等を紹介して顧客とコミュニケーションをとることに始まり、買う側が「自分にとって都合のよい方法で、都合のよい時間に買い物ができる」ように、クレジット決済、代引き、着払い、事前振り込みなどに対応しておくほうがよいと思います。

また、製品の原価計算をちゃんとして、販売価格と届け先ごとの送料を適正に提示するほうがわかりやすく、たとえコンバージョン(顧客転換)までに時間がかかったとしても、安心して買い続けていただけるのではないでしょうか。


先日、妻がたの母のリクエストで、宮之城温泉の「うるおいの石けん」と「化粧水」を取り寄せ、また、(有)奄美物産ハブセンター(※1)の『ハブオイル』と『ハブ油のクリーム』」を買い、母の日のプレゼントとして買っておいた(株)知覧心茶堂(※2)の新茶と一緒に詰め合わせて、宅配便で送り届けました。


「石けんと化粧水」は、3年前、さつま町の特産品開発と「宮之城温泉・紫尾温泉の湯」をたっぷり使った「うるおいの石けん」や「化粧水」を宣伝するお手伝いをしたことが縁となり、母はそれからずっと使い続けています。

残念ながらネットショップでは買えないので、これまでは片道1時間強のドライブがてら「鉄道記念館」内の物産館で買い求めていましたが、遠出を自粛しなければならないので、今回は代金を事前に振り込み、送料着払いで届けてもらいました。



徳之島の「ハブ油クリーム」は、鹿児島県特産品協会に勤めていたとき、物産展会場で試供品をいただいてから約20年間使い続けています。

奄美物産ハブセンターのオンラインショップでも買えるのですが、数年前、車で30分の鹿児島事務所まで買いに行ったところ、値引きしていただき、おまけに新商品(ハブオイル)の試供品までくださったので、それに味を占めて毎回直接買いに行っています。その甲斐あって、今回も値引きしてもらい、さらに試供品もいただきました。(#^.^#)

いつも皆さまに「お試しサイズの商品」の重要性についてお話しているのですが、試供品を媒体にコミュニケーションをとることは、売る側と買う側の双方にとって「効果てきめん」であることを自ら実感しております。(*^_^*)



知覧心茶堂の新茶もオンラインショップで買えるのに、オフラインで支払いまで済ませ、値引きと紅茶の試供品をいただくことで「顧客満足度」を高められたと勝手に喜んでいるところです。ヽ(^o^)丿



母にとって「宮之城温泉うるおいの石けん」や「徳之島のハブオイル」は「必需品」で、かつ、「代替できない買回り品」なので、送料や振込手数料を払ってでも買い求めます。そこに少しの値引きと試供品という「特典」をつけていただければ「顧客ごころ」がくすぐられ、決して浮気せずに買い続けることでしょう。


新聞報道によると、宅配業者はパンク寸前で、「必要なところに必要な物資が届かない状況が各地で多発している」とのことです。


マスクが突如としてすべての人にとって必需品になったからといって、使い捨てマスクを1枚数百円~数千円で売るなんて、もってのほかです。いっぽう、買う側にとっては、安いに越したことはないのですが、商品も宅配サービスも「安かろう悪かろう」では、よくありません。


「価値あるものを適正な価格で取引する」ことで、健全な経済活動が維持され、事業が継続していくのではないでしょうか。


(※1)奄美物産ハブセンター

(※2)知覧心茶堂


地域彩生コーディネーターの櫨山でした。(^_^)v

次回をお楽しみに♪

See you.