FCPシートにバイヤーが知りたいこと、パンフレットにアピールしたいことを書き、効果的に商談を進めましょう!


前回の彩ログで、食品の衛生管理について書いたところ、FCPシートやHACCPについてのご相談やお問い合わせをいただいたので、今回はFCPシートを活用した効果的な商談の進め方についてご紹介します。


<FCPシートについて>

FCP(Food Communication Project)は、農林水産省食糧産業局食品製造課が所管しているようです。(※1)

サイトを見ると、このプロジェクトの目的や考え方は、「食品事業者の皆さんの前向きな取組によって、消費者の皆さんの信頼を高めていくことを基本的な姿勢としています。このプロジェクトを発展していくために、食に携わる関係者の皆さんがそれぞれの活動を展開し、意欲的な食品事業者の皆さんへメリットが還元され、その取組が持続的に充実・強化される姿を理想とします。」となっています。


このプロジェクトのツールの一つである「FCP展示会・商談会シート」は、特に、国内の大消費地で開催される大規模商談会に出展するときの必須アイテムであり、弊社のお客様である食品製造企業には、FCPシートの活用をお薦めしています。(※2)

そのメリットは、

◎来場するバイヤーから「FCPシートをください」と言われ、「それ、何ですか?」と聞いた段階で、商談がストップしたり、また、交渉の力関係が決まってしまうことがあります。

◎自社で作製するパンフレットには、「こちらが伝えたいこと、自慢したいこと」を記載しますが、FCPシートには、「バイヤーが知りたい情報」を記載しなければなりません。

◎多額を払ってパンフレットを作製する前に、FCPシートを作成して商談会で活用することで、無駄な支出をせずに済み、また、パンフレットとFCPシートを併用することで、「こちらが伝えたいことと、バイヤーが知りたい情報」の重複や漏れがなくなります。

◎よく、「バイヤーに見積書とサンプルを送ったけど、レスポンスがまったくない」という不満の声を聞きますが、FCPシートには「商品の画像」や「加工食品一括表示の画像」を貼付するようになっているので、さしあたり、サンプルの代用として使えます。

 ○商談会で試食ばかりすると満腹になってしまうので、本気で商談したいと思っているバイヤーは、試食は後回しにして、まずは加工食品一括表示や商品の特徴、メーカーのこだわりや考え方を確認するものです。

 ○先方の社内での「一次検討会」をクリアして、次のステップに進んでからサンプルの要請があったとき初めて、一番よくできたきれいな商品を選りすぐり、賞味期限等を丁寧に印字してから送ることが大切です。

(効果的な売上拡大の方法について具体的に記載した彩ログがこちらです。
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<HACCPについて>

◎弊社は、食品の衛生管理等の認証を専門とする会社ではありませんので、一般財団法人日本食品マネジメント協会の会員企業のご指導を仰ぎながら、また、同会員企業におつなぎすることで、食品の衛生管理に取り組む事業者を支援しております。

◎いわゆる「基準B」の「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理方法」を導入しようとしている小規模事業者のうち、地域の物産館等だけで販売する場合は、最寄りの保健所の指導を仰いで書類や帳票等を作成し、衛生管理に取り組んでください。

◎大消費地の小売店等と取引がある事業者は、所属する業界団体の手引書を参考にして、もしくは専門知識を持った第三者の指導のもとで衛生管理計画等を作成し、しっかりと管理(記録)をしてください。

◎社内に品質管理部署がある大手小売店等との取引については、指定書式での書類提出が要求される場合もあるようですので、取引先に確認することをお薦めします。


「これまで食品事故を起こしたことがないから大丈夫!」という慢心や油断は禁物です。


コロナの影響が長引いて、対面式の展示会や商談会は開催されず、「食べてもらえばわかる」方式での売り込みはまったく通用しないのが現状です。
まずは、食品衛生法や食品表示法等の法令に沿って、HACCPやFCP等で求められている書類や資料等を整備し、不断の見直しにより書類や商品・サービスを継続的に改善していくことが大切です。


食品事故を起こさないために、また、売上を拡大して経営を改善するために、今からでも取り組みましょう!

(※1)FCP(Food Communication Project)

(※2)FCP展示会・商談会シート

地域彩生コーディネーターの櫨山でした。(^_^)v

次回をお楽しみに♪

See you.

県立吉野公園から望む桜島